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こんにちは。
ついこの間、新年の挨拶をしたばかりなのに、もう1月も終わり。
来週からは2月なんて、時間が過ぎるのは早いですね。
さて今日のテーマは「和室の畳のお手入れ」です。
伝統技術を生かした家づくりをしている増子建築では、和室をお作りすることも多いです。和室を作るなら知っておいていただきたいのが「畳のお手入れ方法」です。
畳の寿命は10年から20年と言われています。畳の材質やおうちの環境にもよりますが、お手入れをすれば長く使うことができます。
今回は、畳の適切なお手入れについてご紹介します。
▼目次
・まとめ
畳の寿命はどれくらい?
畳の寿命は、大体10年くらいと言われています。ただし、適切なお手入れをすれば、20年くらい使うこともできます。
長く使うには、畳を敷いた部屋の環境やお手入れのタイミングを知ることが大切です。
施工事例:クリスマスも薪ストーブで温かい家
畳の構造は?
畳のお手入れ方法を理解するには、まず畳の構造を知っておくと分かりやすくなります。
畳は、次の3つのパーツからできています。
施工事例:トップライトがあるフラットハウス
畳表(たたみおもて)
畳の表面の「ござ」部分のことです。イグサの茎を麻糸や綿糸で織って作ります。樹脂や和紙が使われることもあります。表面にあるので、最も傷みやすい部分です。
使用するうちに若草色から褐色に変化し、畳の清々しい香りがなくなってきます。
畳床(たたみどこ)
畳の芯となる部分で、畳表を貼る土台となります。昔の畳は、藁を圧縮して縫い上げていましたが、高価で技術もいるため今はあまり見かけません。
現在は、ポリスチレンフォームを主としたものが一般的です。長期間の使用で畳床がへたってくると、踏み心地が悪くなります。
畳縁(たたみべり)
畳の側面に縫い付けられた布生地のことです。
畳の縁を保護するためにつけられていますが、色や模様にバリエーションがあり、装飾としても大切な役割があります。
3つのメンテナンス方法
では、畳のメンテナンス方法を具体的に見ていきましょう。
施工事例:収納上手でおうち時間も上手に
1:裏返し
新しい畳を使い始めて3年〜5年くらいの時期にできるのが「裏返し」です。
畳表のゴザ部分をはがし、裏になっていた部分を表に出して、元の畳床に貼り直す方法です。よく、畳自体を裏返すことと誤解されますが、畳表のみを裏返すやり方です。
畳表は、表面だけが汚れたり日焼けしたりしただけなら、裏側はきれいなことが多いため、「裏返し」によって新品に取り替えたかのような見た目にすることができます。
ただし、使用時期が長くなり畳表の裏側まで日焼けや傷みが出てくると、この方法は使えないのでタイミングが肝心です。
また、畳縁のない琉球畳タイプの場合は、裏返しができないことも知っておきましょう。
2:表替え
表替えは、畳表自体を新品のものに交換し、元の畳床に貼る方法です。
すでに「裏返し」を一回行った場合や、畳表の裏側まで傷みが出ている場合に行います。
表替えをする時期は、裏返しをしていない畳なら使用し始めてから5年〜10年くらいのタイミング、裏返しをしてからなら3年〜5年くらいのタイミングが良いでしょう。
見た目は新品同様に生まれ変わり、イグサの気持ち良い香りも楽しめます。
畳床は取り替えないため、費用の負担を抑えることができます。しかも、畳床が傷んでいなければ、表替えは何度でも可能です。
3:新調
新調は、全てを新しい畳に入れ替えることです。
表替えを繰り返すことで畳を長く使うことができますが、畳床の傷みが気になってきたらもう表替えはできません。
畳の上を歩くとふかふかと柔らかいところがある、畳の一部が凹んでいる、畳と畳の間にすき間があるなどの変化が出てきたら、畳床の寿命のサインです。
畳の新調を検討するタイミングは、畳を使い始めてから10年〜20年くらいが目安です。ただし、畳床の傷みが気になり始めたら時期に関わらず新調した方が良いでしょう。
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まとめ
裏返しや表替えをした畳は、まるで新品かのような色や香りを楽しめます。古くなってもがまんして使うのではなく、新品のように生まれ変わらせながら使い続けられるのは、畳のいいところですね。
ぜひ、適切なタイミングでお手入れを続けてみてください!