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こんにちは。
暮らしをより快適にするには、表には見えてこない「収納」の計画もポイントとなります。家事の負担を軽減し、毎日の生活をスムーズにする収納スタイルとして注目されているのが、「通り抜け動線のある収納」です。
今回は、この収納スタイルについて、メリットやデメリット、採用時に気をつけたいポイントをご紹介します。ぜひ、ご自宅づくりの参考にしてください。
▼目次
・まとめ
通り抜け動線のある収納とは?
通り抜け動線のある収納とは、収納スペースの中に通路があり、出入り口が2カ所設けられたタイプの収納です。ウォークスルー収納とも言われます。
通路があることで収納空間を廊下代わりに通り抜けることができ、家事の動線が効率的になる点が特徴です。
例えば、次のような収納が、通り抜け動線のある収納として代表的です。
・シューズクローゼット
玄関から靴を脱いで通り抜け、室内へ入る動線を確保。
施工事例:トップライトがあるフラットハウス
・ウォークスルークローゼット
洋服を収納しながら、その先の洗面室や寝室へ直接アクセス。
施工事例:アイアン×ナチュラル素材の家
・パントリー
キッチンや勝手口とつながることで、買い物後の収納やゴミ出しがスムーズに。
施工事例:木の香りに包まれる家
どれも便利そうに思えますが、計画の仕方次第では逆に使いづらさが出てしまうこともあります。採用を検討する際は、メリットだけでなくデメリットも知っておきたいですね。
そこで、まず通り抜け動線のある収納のメリットから見ていきましょう。
通り抜け動線のある収納のメリット
家事動線がコンパクトになる
「通り抜け」ができると、移動の手間が省けるのが最大のメリットです。たとえば、玄関からパントリーを通ってキッチンにアクセスできると、買い物から帰った後の収納作業が驚くほど楽になります。また、ウォークスルークローゼットを採用すれば、寝室から洗面室までの動線が短くなり、朝の忙しい時間にもさっとスムーズに行動できます。
生活空間がすっきりする
シューズクローゼットの場合、靴や傘などのアイテムが玄関に散らからず、整理された状態を保つことができます。また、来客用と家族用の動線を分けることで、プライバシーを守ることも可能です。
廊下を省いて空間を有効活用できる
ウォークスルークローゼットは、収納スペースと通路を兼用するため、家の中の廊下面積を減らし、限られた空間を効率よく活用することができます。たとえ床面積が小さかったとしても、広々とした暮らしが実現するのです。
施工事例:京町家風コの字の住まい
知っておきたい通り抜け収納のデメリット
一方で、やはりデメリットもあります。具体的にみていきましょう。
通路幅が狭いとストレスに
収納の中に通路を作るため、どうしても他の部分に比べて通路幅が狭くなりがちです。最小限の幅でも通り抜けられますが、実際に使ってみると圧迫感を感じることがあります。十分な通路幅を確保することが大切です。
収納量が減る可能性がある
通路として使う部分には物を置くことができないため、通路のない同じ床面積の収納に比べると、荷物を収められる量は少なくなります。さらに、収納スペースの突き当たりには棚を設置できないので、思ったより荷物が入らないと不満を持つ方もいるでしょう。
整理整頓が難しくなることも
通り抜けできる収納は「動線」としての役割が重視されるため、収納内部での着替えや荷物の整理整頓を行うには、動きづらいことがあります。特に収納内での作業をしょっちゅう行う場合には、余裕を持ったスペース設計が重要です。
採用時に気をつけたいポイント
メリットデメリットを踏まえたうえで、通り抜け動線のある収納を上手に取り入れるためのポイントをご紹介します。
十分な通路幅を確保する
使い勝手に影響する部分として、収納内の通路幅があります。快適に通り抜け、収納内にある棚のものを取り出しやすくするには、最低でも80cm程度の通路幅を目安に計画するのがおすすめです。
収納の用途と動線のバランスをとる
収納力を重視するのか、動線の便利さを優先するのか、どちらがライフスタイルに合っているか考えてみましょう。デメリットでお伝えしたように、収納力を重視する場合は、通り抜け動線ではない方が良い場合もあります。
施工事例:オーダーメイドで思いのままの家
まとめ
通り抜け動線のある収納は、日々の暮らしを便利で快適にしてくれる魅力的なアイデアです。ただし、メリットばかりに目を向けるのではなく、デメリットも十分に理解し、自分たちに合った形で取り入れることが成功のポイントです。
住まいづくりは人生の中でも特別なプロセスです。私たちと一緒に、家事も暮らしも楽しくなるような間取りを考えてみませんか?ぜひお気軽にご相談ください!