郡山女子大学家政学部建築デザイン専攻で2日間の集中講義を実施しました。
こんにちは。代表の増子です。さて、皆さんは郡山女子大学に建築を学ぶ課程が開設されていることをご存じですか?郡山女子大学は家政学部の単科大学です。家政学部には住居学科と呼ばれる建築系の学科が開設されるのが一般的で、郡山女子大学も多分に漏れず生活科学科に建築デザイン専攻が開設されています。実は、今年度から、この建築デザイン専攻の非常勤講師を受託しました。3年生前期のウッドワーキング・クラフトデザインと4年生前期のリノベーション計画を担当します。先日、ウッドワーキング・クラフトデザインの集中講義を実施してきました。この講座は、前半をクラフトマンの野尻先生が担当されスツールの制作を実施します。後半は私で「木造軸組み構造の理解と断熱施工の実際」をテーマに2日間の日程で実習と講義を行いました。
1日目は2.73m立方の木造軸組構造模型を組立て、そこに筋交いや壁・床の断熱材を施工しました。今回の講義では従来の通り軸組みにシート状のロックウールを施工する方法を学びました。リノベーションの現場では無断熱の軸組み構造の中にロックウールやグラスウール断熱材を充填施工することが一般的です。一方、近年の新築現場では断熱材や耐力面材が一体になったパネルを施工することが主流です。そのため、リノベーションの断熱施工に対応できない事象が増えています。今後、リノベーションによる断熱施工が増えることは必至です。学生のうちに実際の施工に触れることには大変意義のあるものと思います。
2日目は講義を3コマ。午前中は性能向上リノベーションの大枠や、住宅業界の現状などについて、これからインターンシップなど就活の始まる彼女たちの業界研究の一助になればという想いも込めてお話しさせていただきました。午後は日曜夕方に放送される国民的アニメの主人公宅のリノベプラン演習を行いました。ほとんどの学生がリノベのプラン作成は初めて。普段の新築プランとの違いに苦戦していたようです。
来年からは、このウッドワーキング・クラフトデザインに加えリノベーション計画の講義15コマも実施します。まじめで素直な学生さんたちです。少しでもタメになる授業ができるように頑張ります。